「ボムガール」めけ。さんからのリクエストで、漫画レビューをやってみた。
漫画というか、いささか
卑怯なチョイスになっていることをあらかじめお詫びしておきたい。すいません。
で、その漫画というのは何かというとコレだ。
あなたもなれるかも?
未来を開く転輪聖王
CAKKAVATTIN
原作:カンカー・レーヴァタ
作画:ナーギタ&サーマー
監修:麻原彰晃
要するに
オウムの漫画である。
表紙は『スター・ウォーズ』をそのままパクったものだが、内容には全く関係がない。
全2巻、B5サイズの冊子で、麻原彰晃が「
オウム真理党」を結成して選挙に打って出たころ、勝手にぼくのアパートのポストに入れられていた。宣伝活動の一環だったらしい。
当時ぼくは上京して数年も経っておらず、黙っていても向こうからネタがタダで入ってくるなんて、東京はなんてすごいんだと感激した覚えがある。
他にも「真理月報」という新聞のようなものも入っていたが、それは分解・コラージュして
自家製便箋にさせていただいた。
その便箋で手紙を書くと、送られたほうは非常に
反応に困るというもので、作ったはいいが使いどころがなく、いまだに放置してある。
漫画の内容だが、一言で言えば、オウムの宣伝を兼ねた
麻原彰晃一代記である。
自分の生い立ちを漫画にして配る教祖というのもそうそういないと思うが、サブカルチャーに近かったオウムならではという気もする。
ただ、漫画に出てくる生い立ちは、実際とはかなり違う。
高校ではみんなに馬鹿にされ、友達もおらず、腕っぷしも弱ければ勉強もできず、憧れの同級生はいじめっ子の彼女に納まり、大学受験は失敗し……とまるでいいところのない主人公・しょう。
そんな
のび太以下の青春を送るうち、彼は
「超能力でもあればなあ
何でも思いのままになるのになあ」
と後ろ向きな考えにとりつかれるようになる。
その甲斐あってか、ある日しょうの夢にシヴァと名乗る人(神様なわけだが)が現れ、
「……一生懸命
修行しなさい!」
と
ビームを浴びせる。
画力のせいか有難みの薄いシヴァ。
それ以来、しょうにはめきめき超能力が身についていく。
ここで突如
「これが
私の最初の
神秘体験だった
のです」
とモノローグが入り、しょうって
麻原彰晃の「彰」だったのかと判明する仕組み。
実際は「しょう」じゃなくて
「ちづ」なわけだが。
なお、この漫画のような
「ダメダメだった自分にもこんなすごい超能力が!」
という展開は、ダメダメ部分を強調すればするほど後半のカタルシスが大きいので、宗教勧誘用の書物ではその効果を利用したものが多い。
宗教に限らず、ネットワークビジネス(ねずみ講みたいなもの)でも使われるテなのでご注意を。
神秘体験以来、独学の修行によって、千里眼や空中浮揚などの超能力を身に付けていく麻原彰晃。
空飛ぶ麻原彰晃。
ある日の瞑想中、彼は自殺しようとしている女性のビジョンを見る。
その女性は高校時代の憧れの同級生であった。付き合っていたいじめっ子に弄ばれてフラれたため、ヤケになったのである。
ビジョンが
未来予知だと気づいた麻原彰晃は、自殺を食い止めんと彼女の家に車を走らせる。
「新実」ってもしや。
今まさに手首を切ろうとする彼女のもとに、
絶妙なタイミングで現れ体当たりを食らわせる麻原彰晃。この出現の仕方があまりに唐突すぎてちょっと笑うが(下図参照)。
どこから出てきたのか。
この事件をきっかけに、自分の超能力を悩める人の救済に使おうと決心する麻原彰晃。
教団を立ち上げ、チベットの高僧やダライ・ラマと親交を結び、ついに
最終解脱まで果たす中、日本の行く末に不安を感じていた彼は、弟子たちの勧めにより、ついに
政界に進出することを決意。
「さあ
あなたも私達と
共に
”転輪聖王”への道を
歩いてみないかい?」
という問いかけでこの漫画は終わる。
転輪聖王というのは
「徳によって全世界を統治するとされる伝説上の理想王のこと」
だそうだ。
公明党と同じく、政教分離とか
野暮なことは言わないのである。
結局その理想も絶たれてしまったわけだが、殺人とか血なまぐさい方向に走らなければ、いまだに毎回出馬していたかもしれない。
しかしドクター中松にしろ又吉イエスにしろ、ちょっと変わった人が選挙に出たがるのはなんでだ。
血なまぐさいといえばこの漫画、こういうシーンがちらりと登場。
特殊な技法。
流行語にもなった「ポア」である。
一般的には単に「殺人」という意味で捉えられているが、もともとはたぶん違う意味なんじゃないかなぁとほんのり推測できるひとコマであった。
最後に、漫画ではやたら男前に描かれている麻原彰晃。
漫画なんだから仕方ないじゃないのという意見もありそうだが、いくらなんでも
美化の限度を超えているので、現物と並べてみた。
男前な漫画版。
珍しくヒゲのない写真。
違う生き物と言っていいと思われる。
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