社会の窓からこんにちわ

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【2015.04.27 Monday 】 author : スポンサードリンク | - | - | - |
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー◇第1回 ゴーストタウン映画祭 その3。


もしも世界が滅びたら、あんなこともできる、こんなこともできる……

そんな妄想にどっぷり浸ったことのある人のための、ゴーストタウン映画祭。
3本目にして、第1回映画祭のトリを飾るのは、1984年のアニメ映画だ。

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
<1984年/東宝・キティフィルム/98分>


スタッフ
監督: 押井守 オシイマモル
演出: 西村純二 ニシムラジュンジ
製作: 多賀英典 タガヒデノリ
原作: 高橋留美子 タカハシルミコ
脚本: 押井守 オシイマモル
企画: 落合茂一 オチアイシゲカズ
作画監督: やまざきかずお 
森山ゆうじ モリヤマユウジ
撮影: 若菜章夫 ワカナアキオ
音楽: 星勝 ホシカツ
音楽監督: 早川裕 
主題曲: 松谷裕子 
美術: 小林七郎 コバヤシシチロウ
録音: 斯波重治 シバシゲハル
スクリプター: 久保真 
スタジオぴえろ 

キャスト(役名):
平野文 ヒラノフミ (ラム)
古川登志夫 フルカワトシオ (諸星あたる)
神谷明 カミヤアキラ (面堂終太郎)
島津冴子 シマヅサエコ (しのぶ)
鷲尾真知子 ワシオマチコ (サクラ)
千葉繁 チバシゲル (メガネ)
村山明 ムラヤマアキラ (パーマ)
野村信次 ノムラシンジ (カクガリ)
二又一成 フタマタイッセイ (チビ)
田中真弓 タナカマユミ (竜之介)
安西正弘 アンザイマサヒロ (竜之介の父)
池水通洋 イケミズミチヒロ (温泉マーク先生)
西村知道 ニシムラトモミチ (校長)
永井一郎 ナガイイチロウ (錯乱坊(チェリー))
杉山佳寿子 スギヤマカズコ (テン)
緒方賢一 オガタケンイチ (あたるの父)
佐久間なつみ サクマナツミ (あたるの母)
藤岡琢也 フジオカタクヤ (夢邪鬼)

ストーリー(Yahoo!ムービーより):
 キュートな異星人・ラムと、超女好き高校生あたるが連日のように巻き込まれる、突拍子もない超常現象や奇妙な事件を描く、ハイパーテンションSFラブ・コメディの劇場用作品、第2弾。脚本・監督を、「攻殻機動隊」の押井守が務めた。本作品の特異な世界観やストーリーは、現在の押井守の世界の原形とも言われている。あたるの通う友引高校は、本番を明日にひかえて文化祭の準備に大わらわ。だが……翌日になってもやはりあたるたちは文化祭の準備をしていた。実は友引高校のみんなは同じ日を延々と繰り返していたのだ。事態に気付いた担任の温泉マークと養護教諭・サクラは原因を究明しようとみんなを下校させるが、無事帰り着けたのはあたるとラムだけ。みんなは何度帰ろうとしても、友引高校に戻ってきてしまう。その間にも異変は起こり続け、ついに財閥の御曹司・面堂終太郎が自家用ハリアーを持ち出して空から現状を確認する事態に。すると、なんとそこには友引町を甲羅に乗せて中空をさまよう、巨大な亀の姿が…!!


「うる星やつら」とは何か。
20代以下だと知らない人も多いだろうが、そこから解説していくのもたいへん面倒なので、作品案内としてはこちらあたりを参照してもらうことにして、いきなり映画の話に入らせていただく。


タイトルの数字を見てわかる通り、本作はアニメ「うる星やつら」劇場版の第2作目なわけだが、それまでのTVシリーズや劇場第1作、原作と較べて、あまりに雰囲気が独特だったため、公開当時は熱心なファン(特に原作の)から
「これは『うる星やつら』ではない」
とまで言われていたと記憶している。
原作者の高橋留美子もそんなようなことを言っていたらしい。
だからといってつまらない映画かというとそんなことはなくて、ぼくはむしろかなり好きな作品だ。


主人公の諸星あたるたちが通う友引高校では、生徒一同泊まりこみで、にぎやかに学園祭の準備をおこなっていた。
翌日はいよいよ学園祭本番……のはずなのだが、なぜか一夜明けても生徒や教師たちは相変わらず「学園祭前日」を過ごしている。
翌日も、その翌日も。
毎日毎日
「明日は学園祭初日だ」
と言いながら、延々準備ばかりをしているのだ。

連日の泊まりこみによる過労で倒れ、一人帰宅した担任教師の温泉マーク(そういう名前)は、留守にしていた自宅が廃墟となっていたのを見て、はじめて自分たちの周りに異常事態が起こっていたことに気付く。
温泉マークの相談を受けて、校医で霊能者のサクラが事態解明に動き出した。

生徒を全員下校させたのだが、解散した面々は、どうしても街から出ることができず、再び学校へと戻ってきてしまう。
仕方なく、財閥の御曹司である面堂の自家用ハリアーで空に脱出した一行が見たものは、巨大なカメの背に乗って宇宙を漂う街の姿であった。

カメと宇宙。
映画『ダークシティ』に影響を与えたシーン。



そのときハリアーがガス欠を起こし、一同は仕方なく町に舞い戻るのだが、この翌日から、世界はがらっと変化してしまう。
お待ちかね、無人の廃墟になってしまうのだ。

廃墟と化した街。
郷愁を誘う終末の景色。



高校の校舎は水没し、ビルは崩れ去り、ハリアーに乗り合わせた一行以外の全ての人が街から消えていた。
しかし不思議なことに、そんな状況でも、一同が生活拠点にした諸星家にだけは、電気やらガスやら新聞やらが滞りなく供給されていたり、スーパーはなぜか尽きることのない在庫で生活を支えてくれていたりしていた。

廃墟名物。
もちろん健在な「(無料で)買い物大会」。



こんな世界にいきなり放り出されたあたるたちはどうしたかというと、ひたすら遊ぶのである。

校舎跡で泳いだり、映画館でゴジラ(1作目)を上映したり、ひたすら昼寝したり……生活の不安がないうえに、遊び放題ダラけ放題なこの生活、小松左京の「こちらニッポン…」を読んだとき以上にうらやましかったものだ。
ものだというか、いまでも心底うらやましいと思う自分がいるが。

バカンスざんまい。
電化製品使えるのが高ポイント。






しかしこの夢のような世界は、じつはほんとに夢なのだった。

現実と同じような夢を自在に作れる妖怪・夢邪鬼(むじゃき)が、ぐうぜん出会ったラムの理想を夢にしつらえ、他の一同を巻き込んだものだったのである。

夢邪鬼。
声は藤岡琢也。



夢邪鬼を追い詰め、事件の真相に迫った面堂とサクラであったが、逆に新たな夢の世界に封じ込められてしまう。
残されたあたるは、現実に戻ることができるのか……?


という、前半は押井守が得意とする「夢の中で見る夢、そのまた夢」といった入れ子のような物語展開。後半はグータラパラダイスからクライマックスに至るまで、ボンクラ心を刺激してやまない場面の数々が登場する映画である。

水没校舎。
「ゴーストタウンって、いいものですね……」



ゴーストタウン映画としては、やはり後半の楽園生活シーンに尽きる。
夢のように都合のいい世界はやはり夢なのだという夢のない話ではあるが、って自分でなに言ってるのか混乱しそうだが、たとえ夢だとしても。
こういう状況になったら楽しいだろう、ワクワクするだろうという正直な気持ちが、軽快な音楽とともにスクリーンに展開されるのは爽快であり、押井監督ありがとうという気持ちを禁じえない。

夏の昼寝。
そういえば最近昼寝してないな。



現時点で、これがいちばん理想のゴーストタウンといえる。
【2005.09.16 Friday 20:22】 author : 猫パンチ | 映画 ア行 | comments(8) | trackbacks(2) |
アンデッド◇宇宙から来た洗濯屋。
アンデッド
アンデッド
2003年/オーストラリア/105分


■スタッフ■
監督・製作・脚本・編集・特殊効果:ピーター&マイケル・スピエリッグ Michael Spierig, Peter Spierig
撮影:アンドリュー・ストラホーン Andrew Strahorn
音楽:クリフ・ブラッドリー Cliff Bradley
プロダクションデザイナー:マシュー・プットランド Matthew Putland
衣装デザイナー:チンタマーニ・エイクド Chintamani Aked
特殊メイク効果:スティーブン・ボイル Steven Boyle

■キャスト■
フェリシティ・メーソン Felicity Mason (レネ)
ムンゴ・マッケイ Mungo McKay (マリオン)
ロブ・ジェンキンス Rob Jenkins (ウェイン)
リサ・カニンガム Lisa Cunningham (サリアンヌ)
エマ・ランドール Emma Randall (モリー)
ダーク・ハンター Dirk Hunter (ハリソン)


解説: 隕石に直撃されゾンビと化した人々と、生き残った人間たちが壮絶な死闘を繰り広げるSFサバイバル・ホラー。監督は、本作が長編デビューとなるオーストラリアの新鋭ピーター&マイケル・スピエリッグ兄弟。超低予算ながら、「手作り視覚効果」を駆使したゴアシーンや独創的な映像センスが各地の映画祭で注目を集め、ハリウッド進出も決まった俊英だ。マカロニウエスタンを思わせる三連散弾銃やガンファイトなど、こだわりあるB級テイストが楽しい。
ストーリー(Yahoo!ムービーより)
突然大量の隕石が降り注いだ平穏な田舎町バークレー。隕石に直撃された人はアンデッドと化し、次々に町の人々を襲い始める。辛うじて生き残ったレネ(フェリシティ・メイソン)たちはマリオン(ムンゴ・マッケイ)の武器店に逃げ込み、迫り来る敵と戦いながら町から脱出を図るが……。
(FLiX)


バビゾさんの「爆裂BLOG」紹介記事で気になっていたこちらの映画を、ようやく鑑賞することができた。
どうでもいいが、衣装デザインのチンタマーニさん、男らしい素敵な名前をお持ちである。って女性だったらどうする。


マリオンの家の扉の鍵がキラーンと光る演出。
頭を撃てばゾンビは一発死になのに、いつまでたっても胴体ばかり撃ってる登場人物。
この監督兄弟、ゲームのほうの『バイオハザード』好きなのかもしれない。

上記の解説で「手作り視覚効果」と書かれているが、そういえばこの映画では、久々に懐かしい特撮が見られた。

タイトル画面。
もくもくもく。


ちょっと『吸血鬼ゴケミドロ』を思わせるタイトル画面にも使われているこれ。
本編でも多用されていた、雲がもくもく湧いてくる特撮だが、この雲は、水を張った水槽に、絵の具を溶かした水を注いで作る。昔のSF大百科的な本には、よくこうした「特撮のしくみ」を解説した記事が載っていた。
CGやモーフィングより、特撮や特殊メーキャップやスタントの迫力が好きな人間にとって、こういう映画は嬉しい。
いや、CGもバッチリ多用されてはいるんだけども。


ストーリーは引用の通りで、隕石の直撃を受けた人々がゾンビと化し、生き残った人間たちを襲いはじめるという、そこだけ見ればそんなに奇抜でもない物語だ。

が、今回の事件を予期し、戦いの準備を進めていた男マリオンは、ゾンビの襲撃について確信を持ってこう言い放つ。

ばーーーん。

「これは宇宙人の侵略だ!!」


ええっ?!
そういうことであれば、これ以上ない奇抜さである。
『ドリームキャッチャー』と肩を並べるといえる。それがホメ言葉かどうかは別として。

というか、宇宙人がゾンビを使って地球侵略って、それじゃ
エド・ウッドの『プラン9・フロム・アウタースペース』
である。
逆に言うと、最低映画の誉れ高い『プラン9』も、ちゃんと作ればこうなるというリベンジ作品ともいえる。
そういう意図が監督になかったとしてもだ。


ともかくマリオンによると、彼が以前、湖で釣りをしていた際、釣り上げた魚に隕石が直撃。
その魚はゾンビになって彼に襲いかかってきたのだという。
おそらく映画史上初、魚のゾンビ登場である。
ものすごくイキがよかった

しかもその直後、いきなり現れたUFOに酸性雨を浴びせられたうえ、アブダクション(誘拐)までされてしまったのだ。


「誘拐中の記憶はないが、ともかく宇宙人から地球を守るために戦え!」 と煽るマリオンに、見どころがあると目を付けられてしまったのが、ミス・バークレーでもある主人公のレネ。
マリオンに見込まれたり、彼氏が見るからにロクデナシだったり、親の遺産として受け取った農場の負債のせいで破産してしまったりと、なにかと不幸を呼び寄せる体質といえる。

ちなみにそのロクデナシの彼氏は、登場から10分もしないうちに死亡→ゾンビに。上半身と下半身とに真っ二つにされながらも、無理矢理ジョイントして中盤に再登場したが、他のザコたちいっしょに、まとめてなぎ倒されてしまっていた。


ゾンビに襲われてレネの逃げ込んだ先がマリオンの家だったわけだが、同じ経緯で、若い夫婦(妻は妊婦)とダメ警官コンビもやってきた。
こうして合計6人の登場人物がマリオンの家に集結するが、どいつもこいつも抜けていたりヒステリックだったりで、まともな人はほとんどいない。
そこがこういう映画のいいところだが。

しかしバビゾさんも書いておられたが、ゾンビの弱点が頭だということに気付くまでが遅すぎで、あんまり登場人物がアタマ悪くても、観てるほうは困る。


そのマリオンの家にも大量のゾンビが押し入ってきて、一同は地下室に逃げ込むことに。この地下室は、さらに床下に隠し通路があって、その奥がシェルターになっているという厳重なつくりだ。
ぼくは漫画『デビルマン』の最初のエピソード(悪魔復活編)で、明と了が地下シェルターに逃げ込む場面を思い出した。


「ゾンビと戦う方法 それは!
 自分自身がゾンビになることだ!」


「ゾンビの体を手に入れたぞ!」

「このようにな!」

「……おれ、ゾンビになっちゃったよ」



さすがにそんな展開にはならないが、このシェルターには、水も食料も用意されていなかったため、たちまちパニックに陥る一同。

「あたしたち全員死ぬのよ!!」(妊婦サリアンヌ)
「俺のいうことを聞け!!」(ヒゲ警官ハリソン)
「エイリアンの侵略だ……」(マリオン)
「ファック!そしてシット!!」(夫ウェイン)
「子供のころの楽しかったことを思い出すのよ!!」(婦警モリー)

絵に描いたようなてんでんばらばら。
ひとり、完全に動転してる人がいるが。
ともかく、この場は権力をカサに着たハリソンの仕切りで一応落ち着くが、このヒゲ警官、仕切りたがるわりに、危ないことは万事他人にやらせるという、身の回りにいたらかなりイヤなタイプだ。

さらにそんな状況で、妊婦サリアンヌが産気づいてしまう。
仕方なく車でマリオンの家を脱出、隣町の病院に向かおうとした一同だったが、バークレーの町は、いつのまにか謎の超巨大な壁によって取り囲まれてしまっていたのだった。

謎の壁。
この壁がじつは×××(自主規制)。


この壁をよじのぼろうとしたハリソンは、降りだした酸性雨に手を滑らせて墜落死。
さらにモリーも、天空からの光によって、とつぜんアブダクションされてしまう。
そこへ『キングダムハーツ』に出てきそうな、黒衣の宇宙人まで現れたからさあたいへん。

将卦ヾ悗凌諭
光る顔の宇宙人。


あわててバークレーの町に逃げ帰り、廃墟と化した商店で装備を整えようとする4人だったが、そこにもゾンビや宇宙人は迫ってきていた……。

なお、この商店でのバトルでは、刃物を手にして大暴れするレネの勇姿を見ることができる。
襲いくるゾンビをバッサバッサと切り捨てる姿は、『ブレインデッド』のラストバトルを思わせるゴアっぷりであった。

ばっさばっさ。
主人公の面目躍如。


とまあそんなふうに、手当たり次第にゾンビをばんばん倒しまくっていた一行なんだけども、ラストで意外かつ皮肉な事実が判明する。








UFOから降る雨を浴びたゾンビが、次々人間に戻っていったのだ。
直後、彼らは天空からの光によって、空中へと吸い上げられていく。

一見アブダクションとも思えるこの現象だが、じつは吸い上げられた人々は、別に危害を加えられることもなく、ただ静かに夜空に漂っていただけであった。
やがて地上の騒動がおさまった頃、傷も治されたかれらは、いっせいにもといた場所へと降ろされた。

乾燥中。
夜風でふんわり乾燥。



この辺の描写の意味について、劇中でハッキリとは語られてないんだけど、要はこういうことらしい。

ゾンビ化ウイルスの付着した隕石が地球に落下
→感染した生き物がゾンビに
→ゾンビウイルスを殺菌するため、宇宙人が特殊な薬品の雨を降らせる
→殺菌の終わった人から、空中に浮かべて乾燥(兼、隔離)
→町全体の殺菌を完了させて、人々を地上に降ろす

つまり侵略どころか、

宇宙人はじつはイイ人たちでした。


これがわかってからもう1度観なおしてみると、最後まで見事に話のつじつまが合っているからすごい。

マリオンが自分の体験を
「宇宙人の侵略だ」
と解釈してしまったおかげで、本来もとの人間に戻れていたゾンビたちまで、主人公一行に虐殺されてしまったことになる。
ラストでレネは
「宇宙人て、ほんとは助けに来てくれたんじゃないの?」
と気付くのだが、後の祭りとはこのことだ。


ばーーーん。

「すまん!!」



ちなみに本作のラストカットは、ロメロのゾンビ3部作の3作目「死霊のえじき」(DAY OF THE DEAD)にちょっと似た感じ。

ゾンビ牧場。
「せーまーい〜……」


あからさまなパロディでなく、こういうふうにオマージュをにおわせる感じは悪くないと思った。




【2005.07.15 Friday 19:11】 author : 猫パンチ | 映画 ア行 | comments(28) | trackbacks(0) |
悪魔の毒々モンスター 東京へ行く◇安岡力也、第2の封印。
悪魔の毒々モンスター 東京へ行く
悪魔の毒々モンスター 東京へ行く
1988年/アメリカ/103分


原題:THE TOXIC AVENGER PART
スタッフ
監督 : Lloyd Kaufman ロイド・カウフマン / Michael Herz マイケル・ハーツ
製作 : Lloyd Kaufman ロイド・カウフマン / Michael Herz マイケル・ハーツ
原案 : Lloyd Kaufman ロイド・カウフマン
脚本 : Gay Parting Terry ゲイ・バーティングトン・テリー / Lloyd Kaufman ロイド・カウフマン
撮影 : James London ジェームズ・ロンドン
SFX : Pericles Lewnes
美術 : Alexis Grey アレクシス・グレイ
字幕 : 菊地浩司 キクチコウジ

出演
Ron Fazio ロン・ファジオ(The Toxic Avebger)
Phoebe Legere フィービー・レジェール(Claire)
Rick Collins リック・コリンズ(Apocalypse INC.)
安岡力也 ヤスオカリキヤ(Bigmac)
関根勤 セキネツトム(Announcer)
桂木麻也子 カツラギマヤコ(Masami)
恐竜 シノブリュウ(Shochikuyama)

あらすじ(Yahoo!ムービーより):
平和が戻ったトロマヴィルの町を核廃棄物貯蔵地にしようとアポカリプス化学社は毒々モンスターのもとに刺客を送り込む。KKK、インディアン、ピグミー族、イヌ男…小物ぞろいの刺客を毒々に一蹴されたアポカリプス社は日本支社の“アンチトロマトン”で毒々を葬るべく、彼を東京におびき寄せようとする。女医に自分の父親が東京にいると吹き込まれ、毒々はウインドサーフィンで日本へと旅立つ。しかし父親(安岡力也)は麻薬を密輸する悪人だった……。


スプラッタで笑いを取りに行くという赤塚不二夫的方法論が図にあたり、一躍ヒット映画となった『悪魔の毒々モンスター』の続編である。

前作で、毒性廃棄物を浴びてモンスターとなった、いじめられっこ青年メルヴィン。無敵の力を手に入れた彼は、モップ片手の残虐ファイトで悪人(いじめっこ含む)を皆殺しにして、町の平和を取り戻したのだった。

彼のビジュアルショックな容姿を気にしない盲目の恋人もでき、ようやく幸せな人生を歩み始めたかに見えたメルヴィンだったが、彼らの町・トロマヴィルには、再び新たな悪の手が迫っていた。
トロマヴィルを産業廃棄物処理場にしようとたくらむ、大企業アポカリプス社がそれだ。

彼らは手始めに、毒物貯蔵用地にしようと、メルヴィンが働く盲人センターを爆破するが、彼はまったくの無傷。
そこで彼を倒すべく、犬男や覆面男、オカマやハードゲイなど、バラバラかつ頼りないメンツで構成された、アポカリプス社いわく「最強の戦士たち」が差し向けられるが、メルヴィンの正義のモップの前にたちまち片付けられてしまうのだった。

おーっほっほっほっほ
「最強の戦士たち」の一例。



毒々モンスターがいる限り、トロマヴィルの制圧はできないと判断したアポカリプス社は、彼の強さの秘密を分析。
自分たちの弱さの秘密も分析したほうがいいんじゃないのという気もするが、ともかくその結果、メルヴィンの体内にあるトロマトンという物質がそのカギだと判明した。
さっそく日本支社にアンチ・トロマトンを作らせるが、その薬品は性質上、アメリカに運ぶことが不可能なシロモノであった。
なぜなら揮発性だから……って、そんならフタをしたらどうか、というのは言いっこなしだ。

だったら毒々を日本に行かせればいいじゃん、ということで利用されたのがメルヴィンの父。
行方不明になっている彼の父「ビッグ・マック」は日本人で、現在東京に住んでいるという情報をメルヴィンに与えたのだ。
喜んだ彼は、さっそくサーフボードで日本に向かう。

太平洋横断。
日本へ移動中。


歌舞伎座前で歌舞伎役者が無意味にポーズを決めていたり、ちょんまげのサラリーマンが街を歩いていたりなど、ある意味期待通りの日本描写を織り交ぜながら、メルヴィンの父親探しは続く。

ちょんまげサラリーマン。
「急ぐでござる」「左様でござる」


悪人に絡まれていたところをメルヴィンに助けられた、頭のネジが抜けた美女・マサミの協力もあり、なんとか「ビッグ・マックは築地にいる」という手がかりをつかむことができたのだった。


そしてようやくめぐりあえた父親は、なんと安岡力也であった。
そんなばかなとも思うが、彼の遺伝子なら毒々モンスターぐらい生まれてもおかしくはなさそうだという説得力はある。

親子の対面。
「これが精子の力ってやつよ……」



しかし皮肉なことに、安岡力也は悪人であった。
……あぁいや、映画の設定の話ですよ。
ってそんなナーバスにならなくてもいいわけだが。

どのくらい悪いかというと、魚の体内にコカインを仕込んで密売したり、白人奴隷を売買したり、マサミの顔面に遠慮のないヤクザキックを見舞ったりするほど悪い。
さらに悪いことには、安岡力也はアポカリプス社の手先でもあったのだ。
アンチ・トロマトンを手に、息子をおいつめる安岡力也。

マフィア顔負けの迫力。
「I'm lovin' it !!」



なお、アメリカ映画である関係上、登場人物は英語も話すのだが、ビッグ・マックとマサミの英語は外国人による吹き替え。
安岡力也のネットリしたオーバーアクションに、ダミ声の英語が非常によくマッチしている。

一方のマサミを演じているのは、当時AVでも活躍していた桂木麻也子。
一人暮らしを始めたばかりの頃、ぼくも大いにお世話になりました……ってそういう話じゃなく、吹き替え音声の話だ。

桂木麻也子。
「日本人」に変装した毒々と桂木麻也子。



彼女の吹き替えボイスは、なぜかとんでもないしゃがれ声で、他に人材がいなかったのか不審に思える出来栄えだ。
アメリカ人で、この映画を観て本当に桂木麻也子があんな声だと思っている人がいたら、出演AVを突きつけてやりたい。

「異議あり!」

……すいません、最近『逆転裁判』にハマってます。


日本人ではもう一人、関根勤も出演者に名を連ねている。
ラジオのレポーターか何かで(役名は伊集院勤)、メルヴィンの行く先々に、狂言回し的に出現するという役どころだ。

劇中、彼がニッポン放送のスタジオでラジオ番組のパーソナリティをやってるシーンがあるが、そこでハガキを紹介するときに
「ペンネーム、腐鮪鯖男(クサレマグロ・サバオ)さんからのおたよりです」
と言っていたので驚いた。

「腐鮪鯖男さんからの……」
背後の惨劇に気付かず仕事をするラビット氏。



腐鮪鯖男というのは、関根勤の飼い犬の名前らしいのだが、こんな昔から使っていたということは、お気に入りのネタなのかもしれない。

また、ほんのワンシーンだが、佃煮評論家というよくわからない役で、永井豪もまったく無意味に出演している。
伊集院勤に女にモテるための佃煮の解説をしていると、メルヴィンにやっつけられた女(安岡力也の手下)が全裸で倒れこんできてウハウハ、というような場面であった。

ビバ・ハレンチ。
豪ちゃんといえば女のハダカ。



長々と脱線したが、襲い来る手下を次々と血祭りに上げ、ついに父ビッグ・マックと対決するメルヴィン。
すると安岡力也は、往来でやおら服を脱ぎ始め、なんとマワシ一丁のスモウレスラーに変身した!

リキシをなめるなよ。
ちなみにマワシには「アポカリプス」と書いてある。



突っ張りでメルヴィンを苦しめる安岡力也だったが、魚屋に突っ込んだところを誤ってサシミにされ、そのまま店頭に並べられてしまうのだった。

リキヤのサシミ。
カマ100円。売るな。


現在だったらこんな役、頼んでも絶対やってくれないと思われる。


ところで、アンチ・トロマトンはどうなった?と気になる人もいると思う。
安岡力也との戦いで、メルヴィンは薬品を浴びたことは浴びたが、
力士とスモウをとったら治った

いや、ほんとにそうなんだから怒らないでほしい。



このあとメルヴィンはトロマヴィルに戻り、タクシーでカーチェイスしたりアポカリプス社を町から追い出したりと大活躍するわけだが、日本でのシーンがあまりにエキサイティングすぎたもんだから、それ以降の物語はホントどうでもよくなってしまう。

よって割愛。


どうしても気になる人は実際に観てみるのもいいかと思うが、観終わったあとの印象は『カブキマン』とどっこいだよ、と警告だけはしておきたい。
とくに、トロマヴィルに戻ってからの展開は、両作品ともほぼ一緒である。


<おまけ>

本文に収めきれなかったキャプチャ画像。


原宿駅前。
映画には竹の子族も出演。


伊集院勤。
メルヴィンと顔芸で張り合おうとする関根勤。


歌舞伎マン。
上記のアレとは関係なし。





【2005.06.27 Monday 20:23】 author : 猫パンチ | 映画 ア行 | comments(10) | trackbacks(1) |

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