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【2015.04.27 Monday 】 author : スポンサードリンク | - | - | - |
人間人形の逆襲◇プロジェクターの原理。
タイトル多数。

人間人形の逆襲


1958年 アメリカ 78分(モノクロ)

別邦題:生きていた人形
原題1:ATTACK OF THE PUPPET PEOPLE
原題2:THE FANTASTIC PUPPET PEOPLE
原題3:SIX INCHES TALL

■スタッフ■
製作・監督・ストーリー:バート・I・ゴードン Bert I. Gordon
製作総指揮:サミュエル・Z・アーコフ Samuel Z. Arkoff
      ジェームス・H・ニコルソン James H. Nicholson
脚本:ジョージ・ローティング・イエイツ George Worthing Yates
撮影:アーネスト・ラズロ Ernest Laszlo
編集:ロナルド・シンクレア Ronald Sinclair
音楽:アルバート・グラッサー Albert Glasser
特殊効果:バート・I・ゴードン Bert I. Gordon
特殊効果編集:エドガー・ザーネ Edgar Zane
特殊デザイン:ジャッキー・ブライズデル Jackie Blaisdell
ポール・ブライズデル Paul Blaisdell
特殊デバイス:チャールス・ダンカン Charles Duncan
技術効果補佐:フローラ・M・ゴードン Flora M. Gordon
セットデザイン:ウォルター・E・ケラー Walter E. Keller
セットデコレーション:ジャック・ミルス Jack Mills
メイクアップ:フィリップ・シアー Phillip Scheer
ヘアスタイリスト:ケイ・シェア Kay Shea
助監督・プロダクションマネージャー:ジャック・R・ベルン Jack R. Berne

■キャスト■
ジョン・エイガー(ボブ・ウエストレイ) John Agar
ジョン・ホイト(ミスター・フランツ) John Hoyt
ジューン・ケニー(サリー・レイノルズ) June Kenny
マイケル・マーク(エミル) Michael Mark
ジャック・コスリン(パターソン軍曹) Jack Kosslyn
マルレイン・ウイルス(ラウリー/テーマソング歌手) Marlene Willis
ケン・ミラー(スタン) Ken Miller
ラウリー・ミッチェル(ジョージア・レーン) Laurie Mitchell
スコット・ピータース(マック) Scott Peters
スーザン・ゴードン(アグネス) Susan Gordon
ジューン・ジョセリン(ブロウニー・リーダー) June Jocelyn
ジーン・モアヘッド(ジャネット) Jean Moorehead
ハンク・パターソン(ジャニター) Hank Patterson
ハル・ボガート(特別郵便配達人) Hal Bogart
トロイ・パターソン(エレベーターオペレータ) Troy Patterson
ビル・ジオルジョ(配達人) Bill Giorgio
ジョージ・ディーステル(警察受付係) George Diestel
ジェイミー・フォースター(エルニー・ラルソン) Jamie Forster
ハロルド・フランクリン(セールスマン) Harold Franklin 他


「人形人間」ではなく「人間人形」である。
「生きていた人形」という邦題もあるらしいが、やはり「人間人形の逆襲」というネーミングのセンスが素晴らしいので、こちらを採用。
なお、なぜか英語タイトルのほうも3種類ばかり存在するらしい。
当時のことだから、再上映のときにタイトルを変えて、違う映画だと思わせようとしたのかもしれない。
ひばり書房の恐怖漫画のようなものといえる。

なお、劇中には上掲ジャケット写真のような緊迫感あふれるシーンはないので期待しないように。

この映画は、B.I.Gというイニシャル通り、人間や動物が巨大化する映画を好んで撮ったバート・I・ゴードン監督が、逆路線として縮小された人間の物語を撮った異色作。
5年くらい前にテレビ東京の深夜放送で立て続けに放映された、A級でない洋画群の中の1作だ。


舞台はとあるビルの5階にある『人形研究所』。
研究所といってもバービー人形みたいな着せ替え人形がいっぱい飾ってあったり、近所の子供が持ち込む壊れた人形を修理したり、自分でも人形を作ったりといった塩梅で、日本で言うおもちゃの病院のような感じだが。
この研究所をたった一人で営むのは、白髪の老紳士・フランツ博士である。
人形を「友達」と呼んで親しげに話しかけたりする彼の周囲で、次々と行方不明者が発生する。
そして、研究所の人形陳列棚の一角には、円筒形のガラスケースに入った行方不明者に生き写しの人形たちが……。


このガラス筒に入った人間そっくり人形が実によくできていて、ミニチュアにしては顔が全く人間そのものなのだ。
特撮の合成だとしても、ブレもなく、つなぎ目が全くわからないし、どうやって撮影したんだろう……と驚いていたら、ほどなく謎が判明。

筒の中に入っていたのは人形じゃなく写真だったのである。

役者の全身写真を輪郭部分で切り取って筒に入れ、それを正面から撮影しただけであった。
「人形」が横を向くと細長く見えたので気付いた。なるほど、よくできているはずである。白黒映画ならではのトリックだが、個人的にこういうアイデアで撮られた特撮は、どんなよくできたCGよりも大好きだ。
手でこしらえてなんぼである。


一方、新しく博士の秘書として雇われたサリーは、出入りのセールスマン・ボブと恋に落ちる。しかし、ゴードン監督の「戦慄!プルトニウム人間」(人間が放射能で巨大化する映画)が上映されるドライブインシアターでサリーにプロポーズした翌日、そのボブも失踪。
プロポーズしようという日の映画にこのチョイス
ある意味自分を逆境に置いての告白であったといえる。
ともかく、博士を怪しいと睨んで追及したサリーは、恐るべき秘密を知ることになる。

フランツ博士は自ら発明したサイズ変化装置によって周囲の人間を人形サイズに縮小、コレクションしていたのである。
縮められた人々はガラスケースの中で眠らされ、普段はよくできた人形のようにしか見えないが、ケースから出されると目覚めるのだ。

装置によって人形サイズにされてしまったサリーの前に、やはり縮められたボブや他の男女を紹介する博士。
人間人形たちに対する博士の対応は意外にも親切で、ケーキやシャンパンなどをごちそうしてくれたりする。
先輩人間人形たちも
「どうせ逃げられないし、慣れれば悪くない暮らしよ」
と小さなままパーティーに興じたりして楽しそうである。


博士が人間人形に親切なのは、彼らが「友達」だからであった。
かつて有能な操り人形師であった博士は、愛していた妻が男と駆け落ちしたことで心に深い傷を負っていた。

人形なら裏切らず、ずっと離れないで自分のそばにいてくれる。

操り人形師を廃業した博士は、やがてサイズ変更装置を発明。親しくなった人々を次々人形サイズに変えていったのである。


人間人形たちを前に、サイズ変更装置の解説を始める博士。
それはプロジェクターの原理を応用したものであった。
プロジェクター(映写機)の原理とは何か。
プロジェクターの画像を壁に映写するとき、プロジェクターを壁に近づけるほど、映る画像は小さくなる。

これがプロジェクターの原理である。
これをどのようにしたのかわからないがともかく応用し、生き物を小さくできる機械を発明したのだという。

天才という他ない。

それを聞いた人間人形たちは、ならば装置を逆に使えばもとに戻れるはず、とがぜん希望を抱くのだった。


ところが行方不明者が多すぎた。
警察の捜査が博士の身辺に迫ってきたのである。
もはやこれまで、人間人形たちを道連れに死のうと考えた博士は、最後のパーティーと称して無人の劇場に赴く。
最後の晴れ舞台とばかりに、自分の操る操り人形と人間人形を競演させるフランツ博士。本作ならではの倒錯的名場面である。
しかし、場内の電気が消えた一瞬のスキに、人間人形たちは全員逃走。

サリーとボブだけは、襲い来るネズミや猫や犬から逃れつつ、なんとか研究所へと戻ってくる。
あとを追って駆けつけた博士だったが、2人はすでにもとのサイズに戻った後であった。


本作のエンディングには、このテの映画でよくあるような、科学の悪用に(とってつけたような)警鐘を鳴らしたりといった教訓的な結末はない。
ふつうなら、博士が最後の抵抗を試みたり、誤って自ら装置にかかって小さくなってしまったりといった展開になるところだが、博士は出て行く2人を力なく見送ることしかできない。

「警察に通報する」
と立ち去るボブの背中に、博士は悲痛な言葉を投げかける。
「行かないでくれ!私は独りぼっちになってしまう……」
ここでエンドマークである。


一見SF映画であるが、一貫して描かれているのは、縮んだことによって起こる困難でもなければ、マッドサイエンティストの恐怖でもない。
フランツ博士の淋しさである。
淋しかったから、親しい人々を手元に置いておきたかったのだ。

もっとも
「人形なら裏切らずに傍にいてくれる」
のはわかるが、
「じゃあ人間を人形にしちゃえばいいじゃん」
という考えは大いに間違っているわけだが。


劇場で人間人形たちが姿を消した際、博士が真っ先に口にしたのは
「私を置いていかないでくれ」
という言葉であった。
見捨てられることへの恐れ。

この映画が恐怖映画であるとするなら、描かれたものは
「自分のもとから人が去り、独り取り残されることへの恐怖」
だったといえるだろう。


だからといって文芸的かといえばそういうこともなく、縮んだ人間の縮尺が場面によって違ったり、主役2人以外の人間人形があまりに能天気なためにクライマックスにあたる部分が猛烈にのんきな展開になってしまったりと、抜けているところはちゃんと抜けているのでご心配なく。




【2004.10.10 Sunday 20:27】 author : 猫パンチ | 映画 ナ行 | comments(6) | trackbacks(2) |
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【2015.04.27 Monday 20:27】 author : スポンサードリンク | - | - | - |
コメント
おっ!!!とうとう例のコーナーが始まりましたね。
アタシはこの辺さっぱりなので、勉強させてもらいます。
寂しそうな内容だということはわかるんだけど
猫パンチさんの文章でつい笑いが…(笑
【2004/10/11 11:15 PM】 バビゾ |
たしかにさびしそうな内容なんですが、
全体の空気が呑気なため
伝わってこないというのが正直なところですね(笑)

いかにも需要がなさげなシリーズですが、もうちょい続けてみますー。
【2004/10/12 12:10 AM】 猫パンチ |
うちも時代劇、ヤクザものは需要があまりないのか
アクセスがあからさまに落ちます(笑
気にせずマイペースで行きましょーヽ(´ー`)ノ
【2004/10/12 8:37 PM】 バビゾ |
>バビゾ様

今日もマイペースでいかレスラーの記事などアップしております(笑)
自分用データベースを作っていると思えばアクセスの上下もそんなに気にはなりませんね。
そういえばメジャーな洋画とか取り上げたこともなかったぼくでした。
それじゃ次回の記事は「アイ、ロボット」で!(嘘)

ちなみに当ブログでいちばん検索に引っかかることが多い記事は、

『いやなAV』(青木ヶ原樹海伝説)

なのでした…なぜだ?(笑)
【2004/10/12 9:35 PM】 猫パンチ |
アクセス数を稼ぐならいくらでも稼げる映画はあるけど…
みんなこぞって書いてるので、あえて外したくなります。
アクセス数より検索ワードが面白いです。
うちはオッパイ系がやたら引っかかってきます。
オッパイポロリとかロケットオッパイとかポロ乳とか。
うちはオッパイブログですか(笑
エロで検索してる人口がそんだけ多いってことじゃないですかね?
そしてガッカリして帰っていくと(笑

しかし生イカレスラー羨ましいな…
【2004/10/13 2:19 AM】 バビゾ |
>バビゾ様

うはははは、おっぱいブログ(笑)
乳首ブログのほうはそんなにアクセスないのになぁ。
検索ワードに「ロケットオッパイ」とか打ち込むほうも打ち込むほうですが、その検索に引っかかるバビゾさんも素晴らしいです(笑)

いかレスラー、見た目が怪人なので、最初は特撮TV番組の収録かと思いました。
「生いかレスラー」って響きがおいしそうですね(笑)
しょうゆが合いそうです。
【2004/10/13 11:20 AM】 猫パンチ |
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