社会の窓からこんにちわ

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【2015.04.27 Monday 】 author : スポンサードリンク | - | - | - |
サイレントヒル◇燃え続ける記憶の中で。

ようこそ。


サイレントヒル

2006年/アメリカ・日本・カナダ・フランス/126分

原題:SILENT HILL

監督:クリストフ・ガンズ Christophe Gans
製作:ドン・カーモディ Don Carmody
   サミュエル・ハディダ Samuel Hadida
製作総指揮:ヴィクター・ハディダ Victor Hadida
      アンドリュー・メイソン Andrew Mason
      山岡晃
脚本:ロジャー・エイヴァリー Roger Avary
撮影:ダン・ローストセン Dan Laustsen
クリーチャーデザイン:パトリック・タトポロス Patrick Tatopoulos
プロダクションデザイン:キャロル・スピア Carol Spier
衣装デザイン:ウェンディ・パートリッジ Wendy Partridge
編集:セバスチャン・プランジェール Sebastien Prangere
音楽:ジェフ・ダナ Jeff Danna
スーパーバイザー:パトリック・タトポロス Patrick Tatopoulos


出演:
 ラダ・ミッチェル Radha Mitchell(ローズ)
 ショーン・ビーン Sean Bean(クリストファー)
 ローリー・ホールデン Laurie Holden(シビル)
 デボラ・カーラ・アンガー Deborah Kara Unger(ダリア)
 キム・コーツ Kim Coates(トーマス)
 ターニャ・アレン Tanya Allen(アナ)
 アリス・クリーグ Alice Krige(クリスタベラ)
 ジョデル・フェルランド Jodelle Ferland(シャロン)

 コナミの人気ホラーゲームを「ジェヴォーダンの獣」のクリストフ・ガンズ監督で映画化。廃墟と化した不気味な街に足を踏み入れた一組の母娘を、想像を絶する恐怖が襲う。主演の母親役に「ネバーランド」のラダ・ミッチェル、その娘シャロン役には「ローズ・イン・タイドランド」で注目を集めたジョデル・フェルランド。
 ローズとクリストファーの夫婦は、9歳になる娘シャロンの奇妙な言動に悩んでいた。しばしば情緒不安定になり、“サイレントヒル”とつぶやくシャロン。彼女を救う手掛かりを探すローズは、やがてサイレントヒルという街が実在することを突き止める。そこは、30年前に大火災に見舞われた忌まわしい過去のため今では誰も近づかないゴーストタウンと化していた。ローズはクリストファーの制止を振り切り、シャロンを車に乗せその街を目指す。しかしサイレントヒルへと続く狭い道の途中で事故に遭い、ローズは気を失ってしまう。彼女が意識を取り戻したとき、そこにシャロンの姿はなかった。ローズはシャロンの行方を追って、サイレントヒルの奥深くへと彷徨い込んでいくのだが…。
allcinema ONLINEより>

公式サイト:<日本版><海外版



やあ 暗闇よ 我が旧き友人よ
我ふたたび汝とまみえ 語らわん



怪しい引用はさておき、試写会でひと足お先に鑑賞してきた。
上にも書いてあるように、この映画、もとはホラーアドベンチャーゲームだ。

ゲーム原作の映画といえば、デニス・ホッパーがどういう経緯でかクッパ大王を演じた『スーパーマリオ』、いちばん似ていたのがザンギエフだった『ストリートファイター』、ゾンビはあまり関係なくなってしまった『バイオハザード』など、ゲームファンにとっては煮え湯を飲まされ続けてきた、ある意味黄金のジャンルである。

それら一連の作品は、「ゲームが映画に近付いた」という妄言
「近づいたもなにも別ジャンルなんだよ」
と軽く一蹴するキック力。
ゲーム側から見れば
「これは違う」
という確信
に満ちていたわけだが、それは「映画にしてあげる」という映画側の思い上がりがもたらした部分もあったんじゃないか、ということが、本作『サイレントヒル』を観るとよくわかる。

つまり従来のゲーム原作映画を観て
「俺ならこう撮るのに!」
と悔しく思っていた、まさにそいつが撮った映画が『サイレントヒル』なのだ。
実際に監督が悔しく思っていたかどうか知らないが、少なくともそう感じさせる出来であった。

ゲームと較べて変更点はいくつかある。
主人公が父から母になったこと。
サイレントヒルという街の現状。
あとネタバレになるので詳しく書かないが、怪異の核心に介在するものの存在を設定したこと。
変更点はいくつかあるが、観終わった印象は、まぎれもなく「サイレントヒル」であった。それは、「サイレントヒル」という世界を成り立たせている要素を抽出し、映画に再構成する手際がとてもすぐれていたせいだと思う。

たとえば、ゲームでは敵探知機として非常に重要なアイテムであるラジオだが、これは映画には出てこない。
そのかわり、別のアイテムで1回だけ、例のノイズを再現してくれている。
その使い方が非常にうまい。
一見なにげないが、ゲームを深いところまで把握していないとできないシーンだと思う。


一方、ゲーム版をやってた人にはうれしいシーンもちゃんと用意されている。
冒頭で主人公が迷い込む路地が、ゲームとほとんど同じであること。
「1」がベースだが、なぜか「2」の怪物も出てくること(納得いかない部分もあるが)。
ゲームやってて「おぉすげえ美人!」と思わずコウフンさせられた、裏世界の看護婦さんも、ちょこっとだけ出演。
もちろんシビル婦警も出てくる。彼女は原作以上の退場の仕方をしてくれるが、あれはうれしいと言っていいのかどうか。
確実にうれしかったのは、サイレンとともに裏世界に変貌していくサイレントヒルの町を、大迫力の映像で観られたこと。あのためだけに劇場に行ってもいいと思う。



こういう映画だと、ラストに巨大な怪物が出てきて、主人公に倒されて大爆発、エンド。みたいなパターンが多いが、まさかそういうのを期待してこの映画に足を運ぶ人はいないだろう。
これは書いても構わないと思われるので書くが、この映画、主人公は一匹も怪物を倒していない。ザコさえ倒してないのだ。
もちろんラストで巨大な怪物なんか倒してないし、そもそもそんなもの出てこない。

じゃあどんなものが出てくるのか……ってそれ書いたら絶対に誰かに殴られるから秘密だが、ラスボスとの新しいあり方を提示してあった、とだけ書いておく。
DVDになったらたぶんもう一回エントリー書くと思うので、内容に関する感想はそのときまでおあずけしたいが、とりあえずゲームのファンなら絶対に損はないから、なるべく劇場で観ていただきたい。
ゲームやらない人も、これだけ外さないホラーも近年珍しいので、ハリウッド製の気の抜けたサイダーみたいな「自称ホラー」にうんざりしてる人なんかにはとくにオススメ!
って、なんかアフィリエイトっぽい文章になってるが。



あ、ところで本文のとっかかりに書いた「怪しい引用」の出典に気がついた方はコメントください。
正解者には、なんかあげます。



【2006.07.01 Saturday 20:58】 author : 猫パンチ | 映画 サ行 | comments(9) | trackbacks(4) |

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