社会の窓からこんにちわ

長文のエントリーが多いので、休み休み読んでいただくのがいいかと思います。
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【2015.04.27 Monday 】 author : スポンサードリンク | - | - | - |
ジーパーズ・クリーパーズ◇へんなおじさんの奇妙な冒険。
ジーパーズ・クリーパーズ デラックス版
ジーパーズ・クリーパーズ 暗黒の都市伝説
2001年/アメリカ/90分


原題:Jeepers Creepers
配給:ギャガ=ヒューマックス

スタッフ
監督: Victor Salva ヴィクター・サルヴァ
製作: Barry Opper バリー・オッパー
Tom Luse トム・ルーズ
製作総指揮: Francis Ford Coppola フランシス・フォード・コッポラ
Linda Reisman リンダ・レイズマン
Willi Baer ウィリー・ベアー
Mario Ohoven マリオ・オウヴェン
Eberhard Kayser エバーハード・カイザー
脚本: Victor Salva ヴィクター・サルヴァ
撮影: Don E. FauntLeroy ドン・イー・ファン・ル・ロイ
音楽: Bennett Salvay ベネット・サルヴェイ
プロダクション・デザイナー: Steven Legler スティーヴン・レグラー
メイクアップ: Brian Penikas ブライアン・ペニカス
クリーチャー・エフェクト: Brian Penikas ブライアン・ペニカス

キャスト(役名)
Gina Philips ジーナ・フィリップス (トリッシュ・ジェンナー)
Justin Long ジャスティン・ロング (ダリー・ジェンナー)
Eileen Brennan アイリーン・ブレナン (キャット・レディ)
Patricia Belcher パトリシア・ベルチャー (霊能者イゼル・ゲイ・ハートマン)

解説
23年に一度、大量の行方不明者が続出するという無気味な都市伝説に、帰省途中の姉弟が巻き込まれる、戦慄のサスペンスホラー。製作総指揮は「ゴットファーザー」のフランシス・フォード・コッポラ。監督は「パウダー」のヴィクター・セルヴァ。出演はTVシリーズ「アリー・myラブ」のジーナ・フィリップ、「ギャラクシー・クエスト」のジャスティン・ロング、「プライベート・ベンジャミン」のアイリーン・ブレナンほか。

ストーリー(キネ旬DBより)
※ストーリーの結末まで記載されていますので、ご注意ください
アメリカ。姉のトリッシュ(ジーナ・フィリップス)と弟のダリー(ジャスティン・ロング)が、春休みの帰省のために車で実家に帰る途中、猛スピードで走る無気味なトラックに追撃される。この辺りでは、23年に一度の23日間、大量の行方不明者が出るという都市伝説があることを二人は知らなかった。協会の前まで車で来ると、さっきのトラックが止まっている。すると、黒い影のような大男が血の染み付いた布に包んだ何かを、廃水用のパイプに落とすところを目撃する。大男は二人に気付くが、トラックで走り去る。二人は好奇心にかられ、廃水用のパイプを覗きに行く。地下室の壁や天井一面には、おびただしい数の死体がコレクションのように放置されていた。手足を切断され、切り裂かれた傷口は不揃いに縫い合わされた死体の山という、恐ろしい情景を目の当たりにする二人は、恐怖に震えながら命からがら逃げ出す。しかし、その大男に付け狙われ始める。必死に逃げて警察に保護されるが、大男は追って来る。車でひいても死ぬことがない大男は、人間ではないかのよう。ダリーは大男に捕まってしまい、バーの店の中で目玉をくり抜かれた死体となって発見されるのだった。


サブタイトルに「暗黒の都市伝説」とあるが、そういう話のつもりで観るとばかを見るのでご用心、という映画である。
「アメリカのある町では、23年ごとに23日間だけ、原因不明の行方不明者が多発する」という都市伝説(本当にそんな都市伝説があるのかは不明)がベースになっていて、その事件に巻き込まれる姉弟の物語だ。


アメリカの田舎の一本道を、帰省のため車を走らせるトリッシュとダリーの姉弟。前を走る車のナンバープレートがどう読めるか、という退屈しのぎをしながら道中を楽しんでいると、うしろから突然迫ってきたオンボロトラックに激しく煽られる。
「BEATNGU」(BEATING YOU=殴るぞ)と書かれたナンバープレートのそのトラックを何とか追い越させ、2人は気を取り直して先へ進む。

しばらく行くと教会が見えた。
その裏庭には、先ほどのトラックが停まっている。
通り過ぎざま、速度をゆるめながら眺めてみると、全身黒づくめの男が荷台から何かを運び出していた。
それは、人が入っているような、血まみれの布袋だった。
それを裏庭の穴にいくつも投げ込んでいるのだ。

2人が見ていることに気付いた男は、すぐにトラックで追いかけてきた。

殺人トラックの襲撃。
カマを掘りまくるトラック。


何度も追突されるが、姉弟の車がハンドルを取られて道路わきに突っ込むと、トラックはそのまま走り去っていったのだった。

そこでおとなしく家に帰っていればいいものを、ダリーが
「布袋の中の人は、いま行けばまだ助けられるかもしれない」
余計な正義感を発揮。反対するトリッシュを押し切って、先ほどの教会に向かう。

黒装束男のトラックが戻っていないのを確かめ、先ほど布袋が投げ込まれていた穴にもぐりこむダリー。
穴の先は教会の地下室につながっていた。

そこで彼が見たものは、壁や天井一面に埋め込まれた、無数の死体だった。

縫い合わされたカップル。
あしゅら男爵と化した男女。


手術台や大型のハサミ、ペンチなど、行われた「作業」のむごたらしさを物語る品々が散乱する地下室。死体はどれも、一度切断してから麻糸で強引に縫い合わせたらしい跡があった。

急いでそこから逃げ出した2人はドライブインに駆け込み、警察に助けを求める。
が、黒装束男は2人を逃がしはしなかった。
ドライブインで警察に事情聴取を受けている間、男は2人の車を荒らしていたのだ。
様子を目撃していたドライブインの客は、
「車に乗せてあったダリーの服の匂いをかいで笑っていた」
と証言した……。


と、ここまでがサスペンス溢れる前半だ。
このあと後半では、予想もできない展開に観客は目を白黒させるハメになる。






パトカーを先導し、問題の教会に向かうダリーとトリッシュ。
と、突然パトカーの天井に何かがドスンと落ちてきた。

どうやって飛び乗ったのか、それは、黒装束の男だった。
男はパトカーの屋根に乗ったまま、乗っていた警官2人の首を切り落とし、その一つを姉弟の車に投げつけて停車させる。

どぐわしゃ。
投げつけられる首(イメージ)


姉弟が見守る中、停止したパトカーから降り立った黒装束の男は、地面に転がる警官の首を拾い上げ、その舌を食いちぎってむさぼるのだった。


だんだん物語の雲行きが怪しくなってきたが、ともかく想像を絶する光景に恐怖した姉弟は即座に車で逃走。
道すがら、猫好きの老婆の家に助けを求めるが、黒装束に追いつかれ、老婆は惨殺されてしまう。

そのとき、月明かりに照らされ、初めて明らかになる男の顔。

それは、どう見ても人間ではない、ゴブリン系のハゲた悪魔の顔だった。

これがまたけっこう貧相で、どう見たって人間ではないが、どう見たって怖くもなんともないのである。
なんだキミは。

そうです、私がへんなおじさんです!
「あんだチミはってか!!」


ここにきて観客は、とうとうこう悟ることになる。


……クリーチャーものだったのか、この映画。


車に乗り込み、男をひき殺さんと突進するトリッシュ。
非常識にもジャンプでひらりと車をかわす男だったが、隙を突かれてついに跳ね飛ばされる。
倒れた男の上を、何度も車で往復するトリッシュ。

ひき潰された腕や足はペシャンコになり、いくらなんでももう死んだだろうと思った瞬間。

男の背中からデビルウィングが生えた。

デビルウィング。
「で……でーびーる……」


もう無茶苦茶である。
潰れたままばっさばっさと羽を動かし、何とか飛び立とうとする男をさらに轢いて、警察署へ駆け込む姉弟。
もちろん追ってくる悪魔。
留置されている囚人や警官をむさぼり食ってエネルギーを補給した彼は、ついにダリーを捕らえて連れ去ってしまうのだった。


ぬいぐるみ感満点。
「こ、このおじさん変なんです!」



というわけで、この作品も『ドリームキャッチャー』と同じく、クリーチャーの姿が映った瞬間から開き直る映画だ。
どちらも前半は雰囲気たっぷりで楽しませてくれるだけに、後半の台無しぶりが際立って見える。
とくに本作は、コッポラ製作総指揮という事実を大きく打ち出して宣伝されていただけに、骨太な作品を期待して観た人には手痛い一撃といえるだろう。
コッポラの名前は単に宣伝用に貸しただけなのかと思いきや、続編でもやはり製作総指揮に名を連ねていたから、ほんとうにこういう映画を作りたかったのだと考えるべきだろう。いい人かもしれない。


暴れるだけ暴れまわったクリーチャーは野放しのまま、救いようのないラストを迎えるこの映画。
クリーチャー健在のまま終わったからか、彼がより派手に暴れまわる続編『ヒューマンキャッチャー』も制作されている。
これといい『ドリームキャッチャー』といい『ザ・キャッチャー』といい、とりあえずタイトルに「キャッチャー」がつく映画は100%の確率で要注意であるといえる。






【2005.02.20 Sunday 03:07】 author : 猫パンチ | 映画 サ行 | comments(8) | trackbacks(1) |
世界大戦争◇謹賀新年。
正月そうそう物騒なタイトルだが、前にも書いた通りぼくは3日まで働いているので、元日といえども平日である。
よっていつもどおりの調子で…といきたいところだが、それじゃあんまりなのでご挨拶だけはさせていただきます。
明けましておめでとうございます。
今年も変わらずこんな調子ですが、よろしくお願いします。

ってことで本題へ。

サンタパパさんのブログ「かたすみの映画小屋」で、ぼくの好きな映画『世界大戦争』を取り上げてくれていた(内容はこちら)。

タイトルどおり、世界が大戦争をはじめてしまうという内容の映画だ。
当時はまだ東西冷戦の時代で、いつ本当に核戦争が起こってもおかしくない社会情勢だったわけだが、そんな背景を知らない人が観たとしても、確実に胸に迫ってくるものがある映画である。

サンタパパさんのブログでは、コメント欄で
「いまリメイクしたとしても、これほどの緊迫感は持ち得ないのではないか」
という話になっていた。
全く同感で、たぶんいまこの題材で作ったとしたら、相当スカスカなものが出来上がるんじゃないだろうか。大まけにまけて、現代が当時のようにいつ世界戦争になるかわからない社会情勢になったとしてもだ。
なぜなら、たぶんいまこのような地味な物語作りは、スポンサーから歓迎されないだろうから。


本作がもつ緊迫感の秘密は、戦争のスペクタクルではなく、戦争に巻き込まれていく一般市民の姿を描いたことにあった。
逃げ場のない破滅によって命を奪われる恐怖、それを表現するために、映画では一つの幸せな家族の姿をじっくりと描いた。
幸せといっても、子供がすくすく成長したり娘が婚約したりといった、どこの家庭にもありえる話ばかりなのだが、それだけに観客はわが身のことのように思えてしまうのだ。

普通のことをじっくり丁寧に描くことによって、かえって破滅の恐怖が引き立つという仕組みだが、これは作り手の自制心と誠意と目的意識がおおいに要求される作業だといえる。

ぼくがこの映画を好きなのは、それまでこうして地味に地味に積み重ねていったものが、ラスト近くのフランキー堺の演説で一気に爆発するからだ。
初めて観たときには、ブルーハーツの『爆弾が落っこちるとき』を思い出した。
個人的な映画名場面ベスト5に入る、ものすごくいいシーンだと思う。
未見の方はぜひ。


ところでこの映画でも扱われている終末の恐怖だが、ぼくら30代中ごろの世代で終末といったら、冷戦よりもノストラダムスの大予言のほうが圧倒的にポピュラーかつリアルだったように思う。
五島勉が書いた『ノストラダムスの大予言』を初めて知ったのは小学生の頃。
1999年に自分が何歳になっているのか計算して、ああ29歳までしか生きられないのかと悲しい気分になった覚えがある。
そんなふうにもう完全に信じていて、いま思えば五島勉にしてやられたわけだが、それでふと疑問に思ったことがある。
小学生だったぼくらはノストラダムスブームに何の疑問も持たなかったが、当時の大人たちは大予言をどの程度信じていたんだろうか。

こんなことを思ったのは、最近になって漫画『MMR』を全巻読む機会があったからだ。
MMRというのはマガジン・ミステリー・レポートの略で、少年マガジンの編集部員たちが漫画の主人公となり、本業そっちのけで大予言の謎や宇宙人の陰謀を暴いていくという荒唐無稽なお話である。

初「なんだってー!」
大予言の新解釈に一喜一憂する漫画編集者たち。


ぼくはもうさすがにいい歳なので笑いながら読んでいたが、小学生あたりでこんなの読んだら、ある程度信じちゃう子もいるかもしれないなぁと思ったのだ。
ぼくの小学生時代も、大人たちは大予言の本を笑いながら読んでいたんだろうか。


そんなことを考えていたら、昨日TVで超常現象論争の番組をやっていた。
信じている大人と信じていない大人が、子供のような言い争いをしていたので、見ているうちにどうでもよくなってしまったのであった。
大人でも子供でも、ハマる人はハマるってことで。

しかしあの番組に出てた三木ペトロとかいう人はすごいな。
相手の言うことに対して、常に半歩ずれた答えを返すのである。
以前別の番組(たしかジェネジャン)でやはり論争をしていたのを見たが、彼が喋ると、本来簡単な話がみるみるねじれていっていた。
政治家みたいだと思った、悪い意味で。


とまぁこんなふうに伸び伸び綴っているわけだが、正直に告白すると、このエントリーも書いているうちに趣旨がどんどんねじれてしまっていて、ファミレスでだべるかのように話があちこちに飛んでしまった。
どう終わらせようか困っているところだが、告白しちゃったんだからいいじゃんということで、全くまとまりはないがとりあえずこのへんで。
って長電話の終りみたいな締めかただが。

新年の計は元旦にあり。
今年もどうやらこんな感じでダラダラやっていくらしい。

あ、最後に『MMR』で一番びっくりしたシーンを紹介しておく。

「初めまして!!」
写真で登場の宜保先生。

【2005.01.01 Saturday 00:12】 author : 猫パンチ | 映画 サ行 | comments(10) | trackbacks(0) |
サイボーグ009 超銀河伝説◇行かなくてもよかった宇宙。
サイボーグ009 超銀河伝説
サイボーグ009 超銀河伝説
1980年 日本/東映 130分


スタッフ
監督: 明比正行 アケヒマサユキ
製作: 渡邊亮徳 今田智憲 
製作総指揮: 石森章太郎 イシモリショウタロウ
プロデューサー: 飯島敬 
小湊洋市 
原作: 石森章太郎 イシモリショウタロウ
脚本: 中西隆三 ナカニシリュウゾウ
作画監督: 山口泰弘 
撮影: 池田重好 
細田民男 ホソダタミオ
音楽: すぎやまこういち 
美術: 伊藤岩光 イトウイワミツ
スクリプター: ジェフ・シーガル 
角田紘一 
助監督: 吉沢孝男 ヨシザワタカオ


キャスト(役名)
白石冬美 シライシフユミ (001)
野田圭一 ノダケイイチ (002)
杉山佳寿子 スギヤマカズコ (003)
山田俊司  (004)
田中崇  (005)
はせさん治 ハセサンジ (006)
肝付兼太 キモツキカネタ (007)
曽我部和行 ソガベカズユキ (008)
井上和彦 イノウエカズヒコ (009)
永井一郎 ナガイイチロウ (コズモ博士)
八奈見乗児 ヤナミジョウジ (ギルモア博士)
小原乃梨子 オハラノリコ (サバ)
鈴木弘子  (タマラ)
大平透 オオヒラトオル (ゾア)

ストーリー(キネマ旬報DBより)
国際宇宙研究所所長のコズモ博士は宇宙を生んだ母源といわれる超存在に気づき、それをボルテックスと命名した。ボルテックスをコントロールできれば、地球のエネルギー問題など一挙に解決できる。そして博士はそのコントロール理論を完成しようとしていた。そんなある日、001が敵が襲来するという警告を発した。ギルモア博士は009をはじめ、世界各地で幸福な生活を送っているサイボーグのメンバーを呼び寄せた。やがて、009たちの前に巨大な宇宙船が現れ、その中からヒューマノイドのサバという少年が降りてきた。サイボーグたちは恐るべき敵の存在と、その陰謀を知らされた。サバの住む星コマダーは、ダガス星の大帝王ゾアの宇宙軍団に襲われ、文明はすべて破壊され、サバの父コルビン博士が連れ去られたという。ボルテックスのコントロール理論をコルビン博士が発見したのを、ゾアがかぎつけていたのだ。全宇宙の征服を企むゾアにはボルテックスは欲しくてたまらないものだ。そして、ゾアは地球を次の攻撃目標とした。戦うべき戦闘機をもたない009たちは、サバの船を改造、武装強化する。そのとき、コズモ博士と001が敵に連れ去られた。ブレーン・コンピューターでサイボーグの秘密があばかれてしまうかもしれない。009たちは、すぐに地球を飛び立った。サバの案内で009たちは、宇宙の壮大なトンネル、スター・ゲートをくぐり抜け、四十万光年のかなたの宇宙空間にすべりこんでいった。敵との戦いに傷ついたサイボーグたちの船は、ファンタリオン星に着陸。そこで、この星の美しい女王タマラに出会う009たち。しかし、再び襲来した敵に、この星は無惨に打ち砕かれ、タマラも帰らぬ人となった。なんとか逃れたサイボーグたちは、敵要塞を前方にとらえた。そして、001とコズモ博士を救出するが、コルビン博士は知識をブレーンタップされ殺されてしまっていた。そしてゾアはボルテックスに向っていた。行手をさえぎる敵と戦いながら、ゾアを追う一行。その戦いで004は致命傷を負い、体内の小型原爆で、要塞とともに爆発するのだった。痛恨の想いで004の死を見とどけたサイボーグたちは、ゾアへの憎しみも新たに、追跡を再開する。ボルテックスに接近するゾア。009たちもその後を追う。その時、ゾアを乗せた宇宙船はボルテックスに吸い込まれ、サイボーグたちの前で、大爆発するのだった。


サイボーグ009といえば、石ノ森(当時は「石森」名義)作品の中でも特に女性ファンからの人気が高く、下手なことを書くと怒られてしまいそうな気がするが、このブログで取り上げること自体がすでに下手なことであるとも言えるので、気にしないでいつもの調子で書く。

009といえば…とはじめに関係ないことを書くけども、永井豪の漫画「まぼろしパンティ」で、サイボーグ009のパロディの「裁縫部009」という連中が出てきた。
裁縫部だけに、胸のボタンに針とか糸とか入っていた。
ネーミングに思わず「うまい!」とうなった覚えがある。
以上、余談でした。

<追記@2005.01.09>
コメントのほうでサンタパパさんにもご指摘いただいたが、確認したところやはり裁縫部009が登場したのは『けっこう仮面』のほうであった。お詫びして訂正します。
なお、ボタンの中に針やら糸やらという場面も存在せず、このあたりはぼくの妄想だった模様。かさねがさね失礼しました。


この映画、公開当時ぼくは10歳だったが、劇場で観た。
ケイブンシャの大百科も買ったし、ドラマ編カセットテープも持っていた。
当時としては結構ハマッていたといえるだろう。
にもかかわらず、今回観なおすまで、なぜかストーリーをきれいさっぱり忘れてしまっていた

あ、「ドラマ編カセットテープ」というものについて、20代以下の人は知らないかもしれないので説明しておこう。
簡単に言うと、絵のないビデオ。カセットテープにセリフや効果音などの音声トラックだけ吹き込んだものだ。
当時はビデオがまだ一般に普及していなかったので、カセットテープで音声を聞きながら、頭の中で画像を再生していたのだ。その際、映画の名場面が載った本などを見ながら聴くと、より再生の助けになったものであった。
レコードでも発売していたかもしれないが、ドラマ編に関してはカセットテープのほうがシェアが大きかったように思う。
この映画に限らず、80年代前半の大作アニメ映画のいくつかは、サントラ(「音楽編」とか言われていた)のほかにドラマ編も発売されていた。
その延長で、好きなテレビ番組を録音しておいて、あとで聴いて楽しむなんてこともあった。


どんどん話が脱線しているが、009である。
この当時のサイボーグ009といえば、TVシリーズでも悩めるヒーロー像を売りにしていたが、スクリーンでもその悩みっぷりは過剰なまでに健在だ。
とくに主人公の009こと島村ジョーに至っては、悩むあまり優柔不断の域にまで達しているほどであり、ある意味お見事。
009だけでなく、サイボーグの生みの親であるギルモア博士もよく悩む。
001が予言した地球の危機に際し、普通の暮らしを営む00ナンバーたちを呼び戻すべきかどうかひとしきり葛藤したりするのだ。
とはいえ、地球全体が危うくなれば普通の暮らしもオジャンになってしまうわけで、ムリヤリ悩んでいる感じがしなくもないが。

もっとも登場人物たちがこんなに悩むのは、戦うための道具に強引に改造されてしまったサイボーグたちの苦悩、というテーマが背景にあるからだ。『仮面ライダー』でもおなじみのテーマですね。
そんなわけだから、出発するにも
戦いは好きじゃないが、宇宙のためだ」
みたいなことをいちいち言う。
観ていると多少くどいが、テーマだから仕方ない。


出発が決まってから、海岸で演歌のようなBGMをバックに浪花節なラブシーンを演じる009と003だったが、そんなことをしている隙に
「ふんぐっはっはっはっは」
と高笑いする悪役に001とコズモ博士をさらわれてしまう。

高笑いする悪役。
「ふんぐっはっはっはっはっは」


準備もそこそこに宇宙に飛び立つサイボーグ戦士たち。
宇宙の抜け穴スターゲートをくぐったり敵宇宙船と砲撃戦を演じたりした末、ファンタリオン星という星にたどり着くと、そこは怪獣やら原始人やらが襲ってくる恐竜時代のような惑星であった。

そこで出会った全身紫色の女・タマラ。
彼女はゾアに滅ぼされたこの星の女王であり、原始人だと思ったのは落ちぶれたこの星の人々なのだった。
幽閉されていたタマラを助け出す009たちだったが、彼女はこの一件で009に惚れてしまったらしく、彼にファンタリオン星に残ってくれるよう懇願する。
この懇願がかなり恐ろしいので、セリフを引用してみたい。
このファンタリオン星は、あの通りゾアの手で破壊されてしまったままです。父や母が生きていたときのように文明を復興させるのは、とてもわたくし一人の力では……。
いまこの星には、強い力と強い意志を持った偉大な指導者が必要です。
009、あなたにその指導者…このファンタリオン星の新しい王になってほしいのです。
「タマラ!」(驚く009)
あなたがこのファンタリオン星に残ってくだされば、やがて新しいわたくしたちの命が、素晴らしいわたくしたちの子孫たちが誕生することになるのです。
「ああっ、タ、タマラ」(うろたえる009)
009、私は、私は…(すがりつく)

いかがでしょうか。
惑星の復興を盾にして情に訴えつつ、出会って数時間にもかかわらず子作りまで視野に入れての説得。
たいがいの男は引くと思われるが、そこは優柔不断が具現化したような009、しっかりタマラを抱き返すのであった。

「ああっ、タ、タマラ…」
来るものは拒まず。


これが出発前に003に
「君のことを誰よりも大事に思っているんだ」
とか甘い言葉で告白した男だろうか。
いや、子作りという言葉に激しく心動かされたのだとしたら、いちがいには責められん…と思っていたら、その場に003本人がやって来てしまう。
ラブシーンは一瞬にしてイヤーな空気に包まれるのだった。

浮気発覚。
修羅場。


ところがそこにタイミングよくといおうか悪くといおうか、009一行を追ってきたダガス軍団の戦闘機が来襲。ようやくやる気を取り戻しかけていた民衆もろとも、わずかに残った文明を徹底的に破壊してしまう。
おかげでファンタリオン星は壊滅、巻き添えを食ってタマラも死亡
結果的に前よりひどいことになってしまったわけで、009たちさえ来なければ、と思っても後の祭りである。


このあとはだいたい上記のストーリーの通りだが、ラストはちょっと違う。
引用ではゾアが勝手に自爆したようになっているが(似たようなものだが)、ボルテックスに突入したゾアを追って、009も単身ボルテックスに飛び込むのだ。
00ナンバーたちが宇宙船内でなりゆきを見守るなか、突然009が船内にテレポートしてくる。

帰ってきちゃいました。
「ぼくは、戻ってきた…」


何が起こったのかと混乱する一同および観客に、事のてんまつを説明する009。

ゾアと009はともにボルテックスに飛び込み、どちらもその力を手に入れた。009はその力でゾアの滅亡を願い、ゾアはゾアで力を取り込みすぎて勝手に自滅してしまったのだという。
なんというスッキリしない結末であろうか。
これだったらわざわざ宇宙まで出張らなくてもよかったんじゃないか。
それ以前に、敵ボスとの決戦というせっかくのクライマックスを、主人公による説明で済ませるってのはどういうことだ。

サプライズはまだ続く。
ボルテックスの力で一瞬にして地球に帰還した一行。
体内の小型原爆を自爆させて散った004の墓前で悲しみに暮れていると、そこに死んだはずの004が現れるのだ。
なぜか。
うすうすおわかりかと思うが、009がボルテックスの中で
「ゾアの滅亡を願い、同時に004の復活を祈った
からなのだった…ってここまで便利な使い方をされると、ボルテックスが神龍に思えてくるが。


ラストシーンで003に
「なぜタマラが生き返ることを願わなかったの?」
と詰め寄られ、
「ぼくにはわからない…ぼくには…」
悩み芸で逃げていた009。
たいしたタマだといえる。
003はごまかされていたが、放っておくとこの調子で浮気を繰り返すと見た。


さて初めの方で「なぜかストーリーを覚えていない」と書いたが、その理由は「薄さ」である。
上映時間2時間にわたって冒険が繰り広げられるわけだが、長いわりには目的がいまひとつ弱いのである。

悪の親玉のはずのゾアなど出番はトータル10分間ぐらいだし、出てきたと思ったら自滅。

押し出しの弱い悪の帝王。
外見のインパクトも弱いゾア。


また、全体に敵の出現率もかなり低い。
目的と関係ない戦闘もけっこうあり、おかげでストーリー全体がぼやけてしまっているのだ。
敵の印象が薄いうえにストーリーもぼやけがちとなっては、20年間で記憶がきれいさっぱりなくなってしまうのも無理はないといえる。

ただの痛快サイボーグ活劇にならなかったあたりは009らしいといえばらしいのだが、なんともスッキリ感の不足した映画であった。
逆に、そこが魅力だという人にはたまらない1本だと思われる。
それにしても130分は長いよ。
【2004.12.18 Saturday 23:26】 author : 猫パンチ | 映画 サ行 | comments(14) | trackbacks(3) |

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